A thread

3月の終わりの夕方

ハドソン川沿いをひたすら南へ急ぐ

『日没後30分だ』

そう一人でつぶやきながらも不安に空を何度も何度も見て、まだ月が出ていないことを確かめる

そんなことをブツブツいっている内に現場に到着

『まだ出ていない』少しホッとする

そして、レンズをセッティングし夕暮れの空を探す

3分もしない内にすぅ～っと

夕暮れの中に現れたのは初めて見た月齢0.9の月

月というより

空がほつれて出てきた糸みたいな

月というより

空が割れて入ったひびみたいな

少し寒いがそれでもいつもより温かい風を感じた夜8時

春は少し近くなってきているのかな？



3月の終わりの夕方、

素敵な4月の始まりを迎えれるように祈ろう。